やさしい駅のためのデザインノート 小金井まちづくりの会 〜カフェこまち〜 (更新・NASCI/020916) |
小金井市では、中央線の連続立体交差事業を契機として、
武蔵小金井駅南口再開発や東小金井駅北口区画整理など、
駅前でのまちづくりに向けての検討が進められています。
駅前はまちの入り口であり、
まちの姿やイメージを映す大切な顔にあたると考えられます
またコミュニティの接点として人の繋がりを最も
感じられうる場所であるとも考えられるでしょう。
さてそんな駅前のまちづくりは、誰にとっても優しく
大切にし誇りに感じられるようなデザインであってほしいものです。
自動車優先のまちから歩行者を優先するまちへ
機能や経済性優先のまちからうるおいやゆとりのあるまちへ
バリアフリーとともに誰でも参加し主役になりえるまちへ
通過するのではなく立ちどまり、そこで過ごしたくなるようなまちへ
駅周辺のまちづくりのあり方の転換が求められているはずです。
(以上「まちの顔 駅周辺のまちづくり 東小金井駅から」より)
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さて、ここでは上記のような理念に基づき、駅舎のデザインには具体的にどのような点に
注意し計画を進めるべきかをこれまでの事例や経験等を踏まえ、
気が付いた点を列記・提案させていただきたいと思います。
〜 やさしいまちづくりに向けて 〜 |
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やさしい駅づくりのための覚書 | ||
イメージ | ||
親しみの持てるデザイン | 街並みへの配慮、スケール感、社会性・公共性、緑など自然との調和 | |
シンボルとしてのデザイン | アイデンティティ、分かりやすさ、説得力のあるコンセプトデザイン | |
美しいデザイン | 統一感、均整さ、緊張感、清潔感、明るさ、広告や自販機などの整理された設置 | |
機能 | ||
利便性・アメニティ | 分かりやすさ〜サイン、視認性、動線計画 モビリティ〜エスカレーター、階段、連続した手すり 休憩〜ベンチ、待合室、水飲み場、電話機 ユーティリティ施設〜発券機、広い改札、窓口、便所、屋根、ゴミ箱、喫煙コーナー、 |
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安全性 | 広い通路・プラットホーム、明るい空間と広い視界 プラットホームにおける突出施設の透明化(キオスクやEV、駅員室等)、柱のない空間 角のないデザイン、滑りにくい床、踊り場や昇降口の広い階段、フラット天端を無くした手すり壁 非常ベルの設置、防犯ベルの設置 |
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コミュニティとゆとり空間 | 広場・待ち合わせ空間の充実、案内・地域掲示板、近接した駐輪施設、駅前広場との連続性 憩いのシンボル、広告に占領されない窓のある壁 緑やアートのある空間、ギャラリー等コミュニティスペースの設置 |
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バリアフリー・ノーマライゼイション (差別の生じないデザイン) |
段差の解消、スロープ設置、二段手すり、使いやすいエレベーター、身障者用トイレ、 車椅子対応エスカレーター 点字・誘導ブロック、 触知案内板、インターホン、車椅子用・子供用カウンター(発券機など) 車椅子用通路(改札など) |
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参加する駅への提言 | ||
施設の公共性と愛着心の高揚を考え参加する駅づくりを考える 市民ボランティアによる清掃協力や緑やコミュニティスペースの整備管理を検討する。 建設の一部に市民参加の余地を持たせる〜一部コミュニティスペースの壁や床へのメモリアルアート施工等 コミュニティスペースにゆとりを持たせ東京駅の試みに見られるような「駅コン」や集会イヴェントを考慮する 祭事に連動した駅運営のサポート その他 |
駅舎デザインの例 | ||
シンボルデザイン 田園調布駅は、旧建物を歴史的建築物として、保存し、現在は記念館集会室等に再利用している 欧州中世紀の民家がモデル ユートピアのロマンが感じられる 原宿駅は皇族利用駅としての象徴性を意識している。 クロスした切妻屋根、ハーフティンバーの妻壁、鐘楼など、大正デモクラシーの折衷様式が感じられる 都内ではここと国立駅のみが 残る希少な木造の駅舎である。 |
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田園調布駅 | 原宿駅 | |
駅構内のデザイン 多摩センター駅プラットホーム 線路との間に開閉式扉を設ける 現在地下鉄南北線などにも 採用されている 立川北駅改札口 視認性が高く、デザイン性も優れアブストラクトな清潔感漂う改札デザイン。 動線誘導施設(手すりやエレベーターの扉など)にはオレンジ色が 統一的に使用されている。 |
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多摩センター駅 | 立川北駅 | |
プラットホームと屋根のデザイン プラットホームの上屋となる屋根 は景観を創り出す重要なデザイン 要素です。 なるべく柱の少ない屋根と明るい プラットホームとしたい。 プラットホームに設置される待合やエレベーター、キオスクといった施設は視界を考慮しストリップとしたい。 喜多見駅では壁沿いになるべく大きな窓と長い連続したベンチを設置している。また屋根の一部にはテント膜を採用するなど明るい空間をつくっている。 窓の外側にはプランターボックス(植木スペース)を連続して設け、やさしい緑ある外観を造るよう考慮している。 |
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立川北駅 | お台場海浜公園駅 | |
喜多見駅 | 喜多見駅 |
緑のデザイン提案 | |||
屋根を形成する構造にはトラスや吊構造など様々な形態が考えられますが、ここでは開放性や明るさをテント膜を採用することで創り出すことも考えられます。 |
外壁に連続したプランターボックスを設けワイヤーを張る等メンテナンスのしやすい蔦をはわせることで、目にも環境にもやさしい緑化を考える事が出来るでしょう。 | ||
断面図 | 立面図 | ||
左図の断面計画では屋根にまで蔦を被う案としています。 |
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断面図 | 上図、図面資料提供:潟Iデッセイ オブ イスカ |
シンボルデザインやイメージを考えましょう | |||
シンボルを考えるとき、現在の小金井駅の特徴を考えると、南口改札口駅舎の妻屋根を思い浮かべる人はきっと多いことでしょう。 また小金井公園や武蔵野公園、野川公園といった都内有数の公園を抱える駅として、イメージを自然や環境にやさしい駅として特徴付けたいと考える人も多いのではないでしょうか。 |
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今後少しずつ加筆・訂正など重ねて行く予定です。
ご指摘、ご意見などありましたらご連絡の程お願いいたします(文責:NASCI/020916)
※ | 駅に対してはきっと誰しも様々な思いを持ってられる事でしょう。様々な駅を巡って私が綴った「駅の旅」というフォトエッセイがあります。 宜しければ息抜きとしてでもご覧下さい。(NASCI/020820) |
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